Shooting Mode

Haste not, Rest not.

Author by Takayuki Higashi

Web Creator, Tokyo based,
Creative Director at YUIDEA Inc.

カメラと写真のエトセトラ

GODOXとNeewerで屋内ライティング

少々暗い場所であってもISO感度を上げてやれば、Web用途なら必要じゅうぶんな写真は撮れます。
しかし、少しでも画質をよくしようと思うとやはりISO感度は低いに越したことはありません。曇りの日や夜の部屋で撮影する場合にも晴天時と同じような写真が撮りたいな、と感じることが増えてきたので、最近評判を耳にすることが多い中国製のストロボを試してみることにしました。

が家は南西向きにメインバルコニーがあって、リビングがもっとも明るくなるのは午後になってから。
晴れていればシーリングライト(蛍光灯)なしでも光量はじゅうぶんで、もちろんストロボなんて不要です。しかし、天気が悪い時にはシーリングライトを点灯してISO感度を500〜800ぐらいまで上げて撮影することになってしまって、そうなるとちょっとノイズが気になってきます。

ライティングスタンド+S型ブラケットに取り付けたTT350S(左)とα6600のホットシューに取り付けたXPro-S(右)

日中は働いているので、晴れている土日を狙わないといけないとなると屋内でのブツ撮りなどの撮影チャンスが実は少ない。これから梅雨もやってくるし。
屋内で安定したクオリティの写真を撮りたいなら、やっぱりライティングが必要なのかなぁ、ということで、私が初めて導入してみたライティングシステムはGODOXのクリップオンストロボ TT350Sとコマンダー XPro-S、Neewerのライティングスタンドとアンブレラです。
いずれも中国製ですが、とても安くて評判も悪くない。純正やサードパーティの日本メーカーの機材は品質はもちろん申し分ないと思うんですが、価格が高くて初心者がいきなり導入するのは気が引けるのですが、GODOXやNeewer、YONGNUOといった中国メーカーの製品であれば気軽に試してみることができると思います。

全部合わせて2万4,000円弱(2020年5月購入時)。APS-Cの明るい単焦点レンズを購入するよりもお手頃です。
ちなみにソニー純正で見てみると、2万4,000円ではTT350Sよりも光量の弱いHVL-F32Mすら買えません。純正でストロボ+コマンダーを揃えようと思うと6万円ほど必要になります。GODOXとの金額差は約3倍。

クリップオンストロボをオフカメラで使う

GODOX XPro-S。ここからストロボ(TT350S)の光量や照射角度を設定。アンブレラを使う時はできるだけ光を拡散させたいので照射角度は短めに設定することが多い

クリップオンストロボとはその名の通りカメラ上部のホットシューに取り付けてオンカメラで使うストロボですが、「コマンダー」「トランスミッター」などと呼ばれる無線装置を使えばワイヤレス発光が可能です。
つまり、カメラから切り離して(オフカメラで)ストロボを使うことができるわけです。屋内で撮影する場合、ライティングスタンドにストロボをセットすれば、光の位置・方向をかなり自由にコントロールすることができます。
オンカメラだと当然カメラを起点にして光の当て方を考える必要があって、なかなか思い通りに光が回ってくれないことが多いんじゃないかと思います(それでも、暗い場所ではストロボがないよりはあったほうが断然よいけれど)。

ワイヤレス発光はストロボ側も対応している必要があるので、クリップオンストロボを購入する際は無線電波を受信して発光できるものを選んでおくと後々便利だと思います。
たとえば、3,000円で買える激安ストロボのNeewer TT560は無線では発光ができず、スレーブ(子機)として使う場合にはマスター(親機)のストロボを発光する必要があります(マスターの閃光に同調してスレーブも光る)。つまり、オフカメラで使うにはストロボが最低もうひとつは必要になるということです。

TTL(露出補正 +0.3)とハイスピードシンクロ(画面右上の「H」マーク)を設定中のXPro-Sの画面表示

TT350Sは激安ストロボと比べると若干高めで価格も10,000円を超えてきますが、ワイヤレス発光のほかにTTL自動調光(TTLはThrough The Lensの頭文字)とハイスピードシンクロが利用できるのが大きな特徴です。
正直、光量はマニュアルで調整すればよいと思うので自動調光(TTL)は不要といえば不要なのですが、じっくりセッティングして撮影に挑むことができないような環境ではTTLを使う可能性もあるかもしれません。
また、日中明るい場所でもストロボを補助光として使おうと思うと、ハイスピードシンクロは必要になると思います。ストロボは通常シャッタースピードの上限が200ぐらい(シャッタースピードが速すぎるとストロボが光るタイミングとシャッターを切る瞬間がズレてしまうため)ですが、ハイスピードシンクロ対応のストロボであればもっと速いシャッタースピードでもストロボを使うことができます。

TT350Sはコンパクトなストロボなので、ガイドナンバー(光量を示す指標)は36と光量は弱めです。しかし、屋内で補助光として使うにはじゅうぶんだと感じています。

アンブレラを使った撮影

ポートレート撮影などの現場でよく見かけるアンブレラ。最初に購入したのは「トランスルーセント」と呼ばれる光を透過させるタイプ

ライティングアクセサリとしてまず最初に購入したのはアンブレラ。
ソフトボックスとどちらにしようか迷ったのですが、もっとも基本的なアクセサリから勉強しようということでアンブレラをチョイスしました。
アンブレラを使えばストロボ光を拡散させ、柔らかくすることができます。

たとえば以下の写真は日中まだ明るくなりきらない正午過ぎに、我が家のリビングルーム(蛍光灯は付けず)をストロボのあり(上)・なし(下)で撮影した2枚(JPEG撮って出しでちょっと暗め)。
画面右手の窓から光が入ってくるので右側は明るくて、左側は暗い環境です。画面左手からアンブレラを通してストロボを発光させることで左側が暗くなり過ぎないようにしてみました。ストロボがあったほうが画面左手の家具や右上の白壁が明るくなり、画面全体の明るさが均一になることがわかります。

ストロボあり

ストロボなし

アンブレラの種類や使い方はいろいろネットで検索して調べてみましたが、以下のページや動画がわかりやすく参考になりました。

その他、ストロボを使って撮影した写真はこんな感じ。

というわけで、まずはオフカメラでストロボ1灯+アンブレラのお勉強でした。
侮るなかれ中国メーカー。もうひとつTT600あたりを購入してストロボ2灯でライティングできるとまた表現の幅が広がるんだろうな、と思う今日この頃。

COMMENTS

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です