SIGMA 56mm F1.4 DC DNの購入でContemporary 3兄弟をコンプリート
16mm・30mmと立て続けに購入し、Sigma Contemporary 3兄弟のうち最後に残ったのが56mm。
ずっと気になってはいたものの、最近は外出して撮影する機会が減っていることと、妻への遠慮もあってなかなか購入に踏み切れずにいました。そんな最中、状態のよい中古に巡り会うことができたので、ついに56mmも購入して、SIGMA Contemporary 3兄弟をコンプリート。
2週間ほど使ってみて、いくつかスナップを撮りおろした感想をレビューします。
このレンズ、3兄弟で一番好きかもしれない。
APS-Cの56mmはフルサイズ換算(1.5倍)で84mmとなる中望遠域のレンズ。画角の狭さは想像していたけれど、部屋の中でも思っていたより全然使いやすいです。
私の一番の被写体は愛鳥のインコ(オキナインコ)。全長30cmの小さな身体だから、背景をギュッと圧縮できるこのレンズで撮影するぐらいがちょうど良い感じなのです。
人を撮るには適度な距離感(3〜5m程度でしょうか)が必要になるので屋外やスタジオでの撮影に向いているレンズだけど、小型犬や猫などのペットを撮るにはむしろほどよい距離感で自然な表情を撮影できるレンズなんじゃないでしょうか。
16mmと56mmで写る範囲はどれぐらい違うか
下の2枚は我が家のバルコニーから撮影した夜景。違う日に撮影したものなので、カメラの向きなどは微妙に異なる2枚ですが、16mmと56mmの画角の違いがよくわかると思います。
16mmは画角が広いぶん、肉眼で見ているよりも建物がだいぶ遠くに写ります。逆に56mmは画角が狭いけど、遠くの建物も大きく写せます。
30mmは撮っていないけど、フルサイズ換算で焦点距離45mm相当になる30mm F1.4 DC DNで撮影すると、16mmや56mmよりも肉眼で見た状態に近い景色を写せると思います。
α6600 & SIGMA 56mm F1.4 DC DNの作例
3兄弟でもっともコンパクトなサイズ
重さは30mm F1.4 DC DNのほうがわずかに軽いけれど、サイズは56mm F1.4 DC DNがContemporary 3兄弟でもっともコンパクト。
SIGMA Contemporary 3兄弟のスペック比較
16mm F1.4 DC DN | 30mm F1.4 DC DN | 56mm F1.4 DC DN | |
---|---|---|---|
レンズ構成 | 13群16枚 | 7群9枚 | 6群10枚 |
絞り羽根枚数 | 9枚 | 9枚 | 9枚 |
最短撮影距離 | 0.25m | 0.3m | 0.5m |
最大撮影倍率 | 1:9.9倍 | 1:7倍 | 1:7.4倍 |
画角 | 83.2度 | 50.7度 | 28.5度 |
フィルター径 | 67mm | 52mm | 55mm |
最大径×長さ | 72.2×92.3mm | 64.8×73.3mm | 66.5×59.5mm |
重量 | 405g | 265g | 280g |
カメラ(レンズを含む)が軽いというのは、肌身離さずカメラを持ち歩くことになるスナップ撮影においてはとても重要な要素です。重いカメラは持ち出すのが億劫になってしまうから。
56mm F1.4 DC DNの重さは280gだから、α6600と合わせても783g。1kgを優に切っています。この小型軽量なシステムはAPS-C&ミラーレスならでは。
そして軽さだけでなく、スマートな見た目であることも重要です。大きくてゴツいカメラ&レンズは何となく周囲に気を遣ってしまって、街中やお店の中で気軽に構えられないからです。
APS-C・EマウントのContemporaryシリーズは30mmが2016年3月に、16mmが2017年11月に発売。56mmは2018年11月発売なので、Contemporaryシリーズの中でもっとも新しいレンズ。
価格は新しいレンズほど高くなっていき、描写力も新しいほど良くなっている気がします。
望遠になればなるほど撮影技術が必要に
手持ちでスナップを撮る場合、望遠になればなるほど手ぶれリスクが高まります。
遠くの被写体をとらえるということは、レンズの向きを少し動かしただけで写る範囲が大きく変わってしまうということです。望遠レンズほどカメラのちょっとした動きに敏感なわけです。
また、焦点距離が長ければ長いほど被写界深度が浅いため、ピント合わせも広角レンズより望遠レンズのほうがシビアです。
手ぶれが発生しやすく、ピント合わせも難しいということは、つまり望遠レンズになればなるほど撮影技術が必要になるということ。
56mm F1.4 DC DNは手ぶれ補正機構のないレンズですが、α6600にはボディ内手ぶれ補正があるため、手ぶれの発生率は高くありません。ただし、16mmや30mmに比べるとAFが迷いやすく、ピント合わせはややまごつく印象があります。
しかし描写力は文句なしで、ポートレート撮影用としてAPS-C・Eマウントの中ではベストレンズ候補になるはずです。
ちょっと画角が狭くて撮影テクニックも求められるけど、スナップ撮影にもじゅうぶん使えるし、コンパクトなので交換用のサブレンズとして持ち出すのも苦じゃない。
この夏はこの56mmで愛鳥のポートレートを量産しようと思います。
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